基本の大切さ①〜姿勢

もうたくさんの人が耳にタコができるほど言っていて、
当たり前すぎて珍しくもなんともないことを言うんだけど。

ピアノはやっぱり基本が大切なんです。


ピアノだけじゃない、きっとどの分野でも同じはず。

だけどピアノの場合は特に、基本よりも曲の難易度に目が行きがちです。

難しいとされる曲を弾ければ弾けるほど良い、みたいな考えに行きがちです。


私は、
難易度を上げるという方向性と
基本を確認するという方向性を

分けて考えて、両方同時にやるのが理想だな、と思っています。

でも趣味で取り組んでいる方でどうしても両方やる余裕がない!という人で、どちらか一方を選ばなければいけないとしたら、

基本を確認する方がはるかに大事。


ただ、この基本という言葉には、たくさんのことが詰め込まれています。

今日はそのひとつめ。

姿勢について。


ピアノをうまく弾くには、腕の力を抜いて鍵盤に腕の重さを乗せる必要があるのですが、腕の力を抜くためには体幹がしっかりしていないといけなくて、そのためには椅子に背骨がまっすぐ乗るように座ることが大事。


まず、ちゃんと座れてるかどうか。
座った状態でお尻の下に手を入れると骨があるのが分かると思いますが、
この骨(座骨)にまっすぐ背骨が乗るように座ってみてください。

そうすると下腹(丹田)がしっかり働いて体幹を支えてくれます。

そうすると腕の力が抜きやすくなるので鍵盤に重さを預けられます。

その預けられた重さを支えるために指先はふにゃふにゃしないように少しだけ力を入れます。

ここまではひとつずつ意識すればできそうですね。

ただ、この状態を曲の間中保っていられるかどうか。

きっとどこか苦手な所に差し掛かった瞬間に腕に力が入っちゃったり、

楽譜を一生懸命見ているうちに体の感覚が全部すっぱ抜けちゃったり、

やってるうちに少しずつ丹田が緩んできて体幹が崩れてくるかもしれません。

姿勢を保つ。これは当たり前のことのようでいて、究極に難しいのです。

ただ、ひとつ誤解しないでほしいのは、姿勢を保つ、と書くと、なんだか正しい姿勢があって、その正しい姿勢のままピンと動かないイメージをしてしまいますが、

音楽には常に動きや波があり、それに従って身体も緩んだり緊張したり、常に動いています。

そんな揺れ動く身体の中で、ぶれてほしくない体の軸を固定してくれるのが丹田の力みであり、それが腕の動きを自由にしてくれます。


曲の難易度は自分が簡単だと感じる曲で、ぜひ自分の身体がどうなっているかを観察してみてください😊



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